機動戦士ガンダム0088RPG(Online Version)
このルールは、小説「ガンダム0088」の続編をインターネット上でTRPGとしてプレイすることを前提としたものです。当然ながら舞台は宇宙世紀ですので、当サイト連載作品と関係のない作品のプレイも可能ですが、戦闘ではなくストーリー重視のため、戦闘システムは極端なほどに簡略化していますので、もし使用されるのであれば、その点をご留意いただきたく思います。
なお、このシステムはあくまでもダイス機能付きIRCチャットやColochatやCHATQUESTなどのサイコロ機能付きサーバクライアント型チャットを利用することを前提としていますので、他の形式のチャットには向きません。
キャラ作成プログラム
これは、このシステムのベースとなっているGADV(現TS)のキャラ作成プログラムです。
能力値の名称など異なる部分がありますが、中身はほとんど変わりませんのでそのまま使っていただいて結構です。分からないことがあればメールか掲示板で相談して下さい。
0088RPGとGADVの相違点:
・敏捷度が反応、器用度が知覚、という風に能力値の名称が異なる(用途は同じ)
・ガンダリウム技術をはじめとする一部のスキルは0088では存在しない
・0088ではニュータイプ能力が存在する(後述)
LHA(拡張子lzh)形式に圧縮していますので、LHASAなどで解凍してからお使い下さい。
このツールはフリーウェアですので、TRPG参加者に配っても問題はありません。
ルールや世界設定に関する質問は、掲示板にて受け付けます。
1: 能 力
能力値は以下の4つです。
筋力:
キャラクターの持っている力です。力の必要な動作の成功率に影響します。
反応:
キャラクターの持つ素早さです。反射神経などもここに含まれます。
登攀などの移動に関すること、潜入、戦闘での行動順、戦闘での回避率、移動距離に影響します。
知覚:
キャラクターの持つ手先の器用さと、知識の豊富さを数値化したものです。MS操縦や機械操作など器用さを要求される全ての動作、記憶判定や設計、整備などの頭脳的な部分を要求される動作の成功率に影響します。
生命力:キャラクターの持つ身体の頑強さです。サバイバル等における生存率に影響します。0になると死亡します。
これらの能力値は全て3D6で決定し、さらに3D6を一回振ってボーナスポイントしてそれぞれの能力値に振り分けます。
能力値の平均は7〜12といったところです。
また、この数値はあくまでもプレイヤーキャラクターとしての平均であって、一般的な兵士、もしくは一般的な人間の能力の平均は5〜10くらいと、少し低くなります。GMは戦闘などでは、それを前提に敵の能力を設定して下さい。
2:行動の成否とスキル
キャラクターの個性を持たせるために、各種スキル(技能)を取得させます。
新規キャラクターは各種スキルを合計10レベルまで取得させることが出来ます。
スキルを取得することにより、持っているスキルに対応した行動の成功率がスキルレベルに応じて上昇します。成功率は1レベルにつき5%上昇します。例えば、整備1レベル、MS回避2レベル、MS射撃3レベル、MS格闘3レベル、コンピュータ1レベルのスキルを持っているキャラクターは、MSの整備が少し出来て、MS操縦もそつなくこなし、コンピュータの知識まで持っているキャラクターとなります。
勿論、狭く深くスキルを取得することも可能ですが、初期で取得できるスキルレベルの上限は1スキルにつき4レベルとします。
それ以降では、一つのスキルの上限は10レベルです。どんなキャラクターでも例外なく、スキルレベルを11以上に伸ばすことは出来ません。
それぞれの能力値に対応した成功率は、能力値×3%となります。そのあと取得したスキルをメモしておき、そのスキルが適用される行動をする際にスキルによる成功率の修正を行います。例えば、反応が15あるキャラクターが、その能力値を必要とする行動を行う場合の基本成功率は45%となります。
あとは、それぞれの行動のスキルに応じて、成功率に修正を加えます。
成功ロール(行動が成功したかどうかをサイコロで判定する行為)でD100を振った結果、出目が成功率の10%(端数切り捨て)以下であった場合は、その行動が鮮やかに成功したことになり、自動的成功となります。この場合は全ての行動が事の難易度に関わらずに成功します。
その反対に、95以上が出た場合は、その行動は自動的に失敗となります。
キャラクターの行動は様々で、力を必要とする行動や、素早さの必要な行動などもあります。行動の際、それぞれの行動に対応した能力値を基準とした能力値ロールを行います。能力値を3倍した数値が能力値ロールの成功率です。
また、MSを扱う全ての行動には、MSロール(筋力+反応+知覚)を適用します。これら能力値ロール、MSロールの数値に、取得したスキルによる成功率の修正を行います。
ゲームマスター(GM)は、その行動の難易度によって成功率の増減を修正させることが出来ます。
スキルリスト
3: 戦 闘
戦闘の流れは次の通りです。この戦闘の流れは通常戦闘、MSによる戦闘共に同じです。
なお、1ラウンドは10秒とします。
0:イニシアティヴ(先制)
リーダー、もしくはリーダー機を操縦するパイロットの反応同士を比較し、高い勢力がラウンドにおいて先攻することができます。
1:行動順が来る
行動順は、味方ターンの内で反応の高いキャラクターからの順番となります。
2:行動を宣言する
攻撃するか、移動するか、あるいはその他の行動をするかをGMに宣言します。
3:攻撃する
MSでの攻撃の場合は、武器やMS操縦に関連したスキルの修正を加えたMSロールを行います。生身での戦闘の場合は、器用度ロールにそれぞれの武器スキルの修正をくわえて判定します。また、攻撃に使用するスキルを持っている場合、スキルのレベルに応じて1ラウンドに攻撃できる回数が増えます。レベルと攻撃回数の相関関係は以下の通りです。攻撃回数分だけ攻撃をすると、その武器の弾数もその回数分だけ減少します。
なお、スキルレベルにかかわらず、1ラウンドの攻撃で武器それぞれに設定された最大攻撃回数を越える回数の攻撃は出来ません。残りの攻撃回数は防御用として残ります。次のラウンドに持ち越すことはできません。
また、全力移動をしたラウンドは攻撃を行うことはできません。しかし、武器による防御は可能です。
スキルレベル |
攻撃回数 |
1〜2 |
1 |
3〜5 |
2 |
6〜9 |
3 |
10 |
4 |
ただし、攻撃回数分の行動をしなくとも、射撃と格闘の攻撃を同じラウンドには同時に行えません。
4:回避する
攻撃を受けたキャラクターがMSに乗っている場合、回避スキルとMSロールの数値をくわえた数値でロールします。生身なら、反応ロールに「回避」スキルをくわえた成功ロールを行います。
MSでの戦闘で、キャラクターが回避のスキルを所持している場合は、MSロール値に回避スキルによる修正分を足すことが出来ますが、スキルの適用には回数の制限があります。1ラウンドにおける回避スキル適用可能回数は上の表と同じです。
ただし、回数分を使い切った後でも、MSロールのみによる回避は可能です。例えば、回避スキル3レベルを持っているキャラクターが、最初に受けた回避行動にスキルを適用した場合は、その後の同じラウンドに受ける攻撃からの回避にはMSロールによる回避を行えるわけです。
回避スキルを使用するかどうかは、回避するプレイヤーが必ず宣言して下さい。
シールド防御
回避する側は、回避する代わりにシールドによる防御を行うことができます。
当然ながら、機体がシールドを持っていることが前提です。
成功率は回避と全く同じですが、こちらは回数に制限はありません。シールドが破壊されないかぎり、1ラウンド中は何度でも行うことができます。
シールド防御が成功したら、通常と同じ方法でダメージ算出を行い、そこからシールドの装甲を差し引いた数値をシールドの耐久力からマイナスします。
一度の攻撃でシールドの耐久力を上回るダメージを受けた場合は、そのマイナス分を機体へのダメージとします。
以上でそのキャラクターの行動は終わりです。
混乱しないように、命中率と回避率をあらかじめ算出しておくのが良いでしょう。
狙い撃ちと武器による防御
MSの頭部やその他の箇所や特定の目標物など、武器によって攻撃する箇所をピンポイントに指定して攻撃することができます。これを狙い撃ちといいます。
これを宣言したキャラクターのその行動の成功率は半分になります。(端数切り捨て)
また、格闘武器の攻撃に対して格闘武器で受け止めたり、実弾兵器による攻撃を射撃、格闘武器によって撃ち落とすなど、武器による防御を行うことができます。
回避が攻撃よりも不得意だったり、1ラウンド中に回避スキルを使い切ってしまった場合など、状況によっては防御方法として重要になります。
これも狙い撃ちの一種ですので、成功率は半分になります。
ただし、この判定には回避スキルを使用せず、防御するのに使用する武器のスキルが適用されます。
1ラウンドで行える回数は、1ラウンドでの攻撃可能回数に準じます。
つまり、攻撃の時に回数を使い切ってしまうと、同じ武器による防御ができなくなりますので注意して下さい。
4:非戦闘時の行動
ロールプレイングゲームは、戦闘が全てではありません。むしろ、戦闘の方が時間の割合的に少ないでしょう。無論、状況や良識が許す限りの範囲ではプレイヤーの行動に大きな規制はありませんが、その基準はその時のゲームマスターの裁量に委ねられます。
ここでは、その中でもロールが必要な行動とその解決方法について少し触れておきます。キャラクターのあらゆる行動には、ロールによる行動の成否判定が必ずついてきます。落ちてきたモノを咄嗟に回避する場合は反応ロール、重量の重いモノを持ち上げる場合には筋力度のロールなど、それぞれの行動に対応した能力値が何であるのかを判断しましょう。
また、難しい行動を行う場合は、GMの判断によって難易度による成功率マイナスの修正が加えられますので、キャラクターの成功率が100%を越えていたとしても、難易度による修正を避けることは出来ません。
スキルを上げて成功率を100%以上にすると、通常の難易度の行動は、自動的失敗が出ない限り確実に成功します。しかし、クリティカル率に影響しますので、100%を超えた分も計算しておいて下さい。
以下の行動は、非戦闘時でキャラクターが自発的に行える行動の内の一部です。
・整備スキルによる、損傷したMS、車両、機械などの整備・補修
整備スキルを持つキャラクターは、整備や損傷した機械の修理が出来ます。整備に関しては、整備ロールを事前に行い、成功した場合にのみ修理を利かせることが出来ます。ただし、ガンダムなどの特殊な技術を必要とする機械の場合は、難易度修正として40%がキャラクターの成功値からマイナスされます。
戦闘などを終えて、損傷した機械の応急修理を行う場合は、その機体の耐久度をスキルレベル分だけ回復させることが出来ますが、その場合は応急修理が出来る約30分ほどの時間、機体をおけるスペースが必要です。
応急修理はその条件が揃う場合ならいつでも行うことが出来ますが、スキルがないと、如何に器用な人間でもそれらの行動は行えません。応急修理をした場合、本格的な補修と調整が出来る施設での補修を後で必ず行って下さい。
本格的な補修の場合は、損傷した箇所を完全に修理できますが、それを行うだけの資材と補修できる施設、それと数時間もの時間が必要になります。修理に必要な時間は、最大値から減少した耐久度の数値×15分が必要になります。例えば、10だけ耐久度が減少した場合は、施設と資材さえあれば150分(2時間30分)もの時間がかかります。
・医学スキルによる、負傷したキャラクターの応急手当、場合によっては本格的な医療行為
基本的に、機械の修理と処理の方法や条件は全く同じです。適用するスキルが医療関係のスキルであることが違うだけで、応急処置に必要な時間なども全く同じ処理を行います。応急処置をした後に必ず本格的な医療行為(投薬や手術)を行う必要があります。
毒を服用してしまった場合の解毒などは、それに必要な解毒薬か、それに類する素材などが必ず必要です。
病気に関しては、投薬の内容や、投薬をしない場合は、よほど特殊な病気でない限りはただ病気の進行を遅らせるだけに留まります。医療行為を受けた場合は、疾病患者の生命力ロールに30%のボーナスが加えられます。
医療行為の有無に関わらず、生命力ロールによる抵抗が失敗した場合は、病気の回復度が1進行します。病気によって回復度はまちまちですが、回復度が0になった場合はその病気が完治したことになりますが、10になった場合はそのキャラクターは死亡します。応急処置を受けた患者が生命力ロールに成功した場合は、回復度は1だけ減少しますが、0にすることは出来ません。
ただし、応急処置では怪我・病気を完治させることは出来ません。病状を和らげたり。悪化を防止できるだけです。その後に本格的な医療行為を行うことで、その時点で生命力ロールを行い、成功すればその回復度を2減らすことが出来ます。生命力ロールを行う時間的間隔は病気によって違ってきます。基本的に、進行の速い病気は3時間に一回、ロールを行って下さい。
風邪などの進行の遅い病気の場合は、12時間に一回の割合で行います。応急処置を受けている場合は、その一回一回にボーナスが付きますが、それは医療スキル所有者による看病が継続されている状態であることが条件です。
・コンピュータスキルによる、ネットワークを駆使した情報収集、あるいは他の端末やコンピュータへのハッキング
コンピュータ端末を使えば、ネットワークを利用した情報収集が出来るようになります。ただ、当然の事ながらコンピュータ端末が必要ですし、スキルがないとこの行動は行えません。
5:ニュータイプ
ニュータイプの概念については、ここでは省略させていただきます。
ここでは「ガンダム0088 RPG OL」でのニュータイプの扱いについて触れておきます。
・ニュータイプであるかどうかの判定
判定と言っても、別にロールをするわけではありません。
ニュータイプとしての力を得るには、必ずGMの許可が必要になりますので、GMとよく相談してから決めて下さい。
GMはセッションもしくはキャンペーンの主旨、全体のバランスなどから判断して下さい。
ニュータイプの特殊能力
1.1セッションにつきレベル分の回数、失敗したロ−ルの振り直しができる※1
2.使用可能回数を同じだけ消費して、1の能力を封じ込めることができる
3.サイコミュ兵器、もしくはサイコミュによる機体運用システムを使用できる
4.敵意を持った相手が知覚にいる場合、それを察知できる。(GMが判断)※4
他にも、GMの独断でイベントを起こしても構いません。
※1 能力を行使できるのは、ロールが失敗した直後だけです。
※1 成功をクリティカルにはできません。
※1 能力を行使できるのは一度につき一回だけです。
※1 振り直してさらに失敗しても、その行動では能力を行使できません。
※4 4の能力は、プレイヤーが自分の意志で行使する事はできません。
もし、キャラクターにニュータイプとしての資質を持たせることになった場合、次はその強さの度合いを示すニュータイプレベルを算出することになります。
ニュータイプレベル=(反応+知覚)−40
キャラクターの能力値によってはマイナスになってしまいますが、そのままマイナスとして表記して下さい。
ニュータイプレベルがマイナスのキャラは、その値がプラスになるまで能力を使うことはできませんが、その能力のひとつである「失敗したロールを振り直す」ことにかんしては、ニュータイプ1レベルとして扱います。(1セッションに1回だけ失敗を振り直すことができる)
ニュータイプレベルがマイナスのキャラは、1セッションごとに1レベルが成長してマイナスが減少し、プラスに近付くことができます。つまり、能力が高い方が覚醒が早いということです。
既にプラスのキャラは、レベルが成長することは原則としてありませんが、GMの判断で成長させても良いこととします。
6:データセクション
モビルスーツ
M S |
耐久力 |
装甲値 |
移動力 |
システム修正 |
出力 |
限界値 |
シールド
LV |
通常/全力 |
命 中/回 避 |
ジェガン |
25 |
3 |
3/5 |
- |
5 |
65 |
2 |
ヌーベルジムIII |
22 |
4 |
3/5 |
- |
5 |
60 |
2 |
ネ モ |
22 |
4 |
3/4 |
- |
4 |
55 |
1 |
ネモ改 |
22 |
4 |
3/4 |
- |
4 |
65 |
1 |
リックディアス |
26 |
5 |
3/5 |
−/5 |
5 |
65 |
− |
リックディアス改 |
26 |
5 |
3/5 |
5/5 |
5 |
70 |
− |
ゼータプラス |
MS |
28 |
5 |
4/7 |
5/10 |
6 |
75 |
− |
WR |
7/9 |
|
|
|
|
|
|
|
|
※出力:
ジャンプの滞空時間(ラウンド)は、出力分のラウンド。
ジャンプ可能高度は出力×10メートル。
全てのビーム兵器のダメージに出力が加算されます。
※限界値
攻守かかわらず、スキルの成功率が機体の限界を上回っていた場合、ロ−ルの際の成功率が反応値を上回ることはありません。
例えば、射撃成功率75%のパイロットが限界60のジェガンに乗っているとしたら、射撃の成功率は60になります。ただし、狙い撃ちや武器による防御の場合に成功率は半減しますが、このときは本来の成功率を半分にして行って下さい。クリティカル率も本来の成功率に準じます。
※ネモ改、リックディアス改はGUNDAM 0088第三部オリジナルのMSです。
MS用武器
武 器 名 |
ダメージ |
命中修正 |
射程 |
装弾数 |
最大攻撃回数 |
ビーム |
ビームライフル |
4D6 |
− |
1−6 |
16 |
3 |
○ |
ビームピストル |
4D6 |
− |
1−5 |
18 |
3 |
○ |
ビームスマートガン |
5D6 |
− |
2−8 |
10 |
1 |
○ |
ビームバズーカ |
6D6 |
−10 |
1−7 |
8 |
1 |
○ |
ビームサーベル |
5D6 |
− |
1 |
− |
2 |
○ |
ハイパービームサーベル |
6D6 |
− |
1 |
− |
2 |
○ |
バルカン砲 |
1D6+2 |
+10 |
1−2 |
30 |
4 |
|
バルカンファランクス |
1D6+2 |
+20 |
1−2 |
24 |
4 |
|
マシンガン |
2D6+2 |
+5 |
1−5 |
20 |
4 |
|
グレネードランチャー |
3D6+2 |
−20 |
1−4 |
6 |
2 |
|
|
|
|
|
|
|
|
シールド
シールドLV |
装甲値 |
耐久力 |
1 |
4 |
18 |
2 |
5 |
22 |
3 |
6 |
25 |